PROPOSAL DRAFT / 提案書草案

ミラタップ様 カスタマーサポートCRM
Zoho Desk × Zoho CRM 連携構成のご提案

作成日: 2026-08-31 作成者: 株式会社etika 草案(価格・仕様は最新公式情報の再確認が必要)

関連文書: ビジネス要件書_ミラタップ様_カスタマーサポートCRM_20260831

1. エグゼクティブサマリー

ミラタップ様のご要件は「営業CRM」ではなく「カスタマーサポートCRM」であり、中核はCSC(カスタマーサービス課)のクレーム案件管理を、伝票目線から顧客軸・商品軸の管理へ刷新することと理解しています。
役割プロダクト位置づけ
問い合わせ・クレーム案件管理(現行kintone「CSC」アプリの置き換え) Zoho Desk 中核。チケット単位でクレーム案件を管理し、メール・LINE等のチャネルを集約
顧客マスタ・顧客担当者・商品マスタの管理 Zoho CRM 顧客軸・商品軸の「台帳」。Deskと標準連携で双方向同期
多軸ピボット分析(購入者軸・ユーザー軸・商品軸) Zoho Deskレポート/ダッシュボード(一旦の提案) まずはDesk標準のレポート・ダッシュボードで顧客別・商品別の集計に対応。Desk+CRMを結合した高度な横断分析が必要になった場合はZoho Analyticsを拡張採用

この構成を推す理由:

  1. Zoho DeskとZoho CRMは標準機能で双方向連携でき、取引先・連絡先・商品が同期され、CRMの顧客レコード上でその顧客のチケット(クレーム)履歴を、Deskのチケット上で顧客のCRM情報を相互に参照できます。「同じお客様から過去にどんな問い合わせがあったか」「同じ商品について他のお客様からどんな問い合わせがあったか」という現行kintoneの課題に直接応えられます。
  2. メールは標準チャネル、LINEはDeskの標準IMチャネルとして連携可能。連携の対象はLINE公式アカウント(Messaging API)と顧客とのやり取りであり、公式アカウント宛の会話が自動でチケット化されます(従業員個人のLINEは対象外)。将来拡張のご要望に合致します。
  3. Microsoft Teamsとの標準連携があり、Teams上でチケット通知の受信・コメント・返信・ステータス更新が可能。一方でクレーム対応の議論はDeskのチケットコメント(社内非公開コメント)に資産として残せるため、「チャット履歴を資産化しつつ、ツールを増やさない」という論点に両立解を提示できます。
  4. MA・リード育成・商談パイプラインといった営業CRM機能を持ち込まず、サポート業務に特化した必要最小限の構成にできます(CRMは顧客・商品台帳として利用)。

2. 提案アーキテクチャ

2.1 全体像(既存プロセスとの関係)

① コールセンター → kintone「オペレーショングループアプリ」 【現状維持・スコープ外】 │ クレームと判断 ② 販売管理システム(伝票入力・運送破損は代替品出荷で完結) 【現状維持】 │ 商品そのものの問題③ Zoho Desk(クレーム案件=チケット管理) 【← kintone「CSC」アプリを置き換え】 ├ メール / LINE / Webフォーム等のチャネル集約 ├ チケットコメントで関係者チャット(社内非公開) └ Microsoft Teams連携(通知・Teams上からの操作) ▼ 双方向同期(標準連携) Zoho CRM(顧客マスタ・顧客担当者・商品マスタ) ▼ データ連携 Zoho Analytics(購入者軸・ユーザー軸・商品軸のピボット分析)

2.2 データモデル案(購入者とユーザーが分かれる商品特性への対応)

「購入したのは施工店、使用するのは家を建てたオーナー」という構造を、CRM側で次のように台帳化することを想定しています(詳細は要件定義フェーズで確定)。

概念Zoho CRM上の想定備考
購入者(施工店・法人)取引先(Accounts)購入者軸の分析キー
購入者側の担当者連絡先(Contacts)※取引先に紐付け顧客担当者管理の要件に対応
ユーザー(オーナー・個人)連絡先(Contacts)または専用カスタムモジュールユーザー軸の分析キー。持ち方は要協議
商品商品(Products)商品軸の分析キー。Desk側チケットにも商品を紐付け可能。※商品点数が多い想定のため、保持範囲・更新方法・チケット紐付け方式は要確認(8章#5)
クレーム案件Zoho Deskのチケット購入者・ユーザー・商品への参照項目を持たせる

3. 要件対応表

3.1 必須要件への対応

#要件対応実現方法
1顧客マスタ管理Zoho CRMの取引先・連絡先で管理し、Zoho Deskと双方向同期(標準連携)
2顧客担当者管理CRMの連絡先を取引先(施工店等)に紐付けて管理。Desk側でも同一情報を参照
3問い合わせ履歴管理Deskのチケットとして一元管理。顧客(連絡先/取引先)単位で過去チケットを一覧可能
4クレーム管理Deskのチケットをクレーム用レイアウト・項目で構成。Blueprint機能で「受付→調査→対応→完了」等の状態遷移と担当・期限を統制可能
5メール連携Deskの標準メールチャネル。サポート用アドレス宛のメールを自動でチケット化し、やり取りを時系列表示
5'(拡張)LINE連携DeskのIMチャネルとしてLINE公式アカウントを標準連携。対象はLINE公式アカウントと顧客とのやり取りで、会話は自動でチケット化(Messaging APIのチャネルID等が必要。公式アカウントの開設・運用が前提)
5''(拡張)FAX連携Deskにネイティブ機能はなし。インターネットFAX等でFAXをメール化し、受信メールの文面をWebhook(Zoho Flow)経由でDeskに取り込む構成を想定(メール文面をパースしDesk APIでチケット作成、要検証)。さらに、取り込み時にGemini等のAIでFAX文面を解析し、顧客名・商品型番等をデータ化(項目抽出)してチケットにセットする拡張も可能性として検討
6添付ファイル管理チケット・メール・LINEの添付ファイルをチケットに紐付けて保管
7顧客ごとの時系列履歴Deskは顧客とのやり取りを時系列で表示。CRM側でも顧客レコードの関連リストにチケット履歴を表示(標準連携)

3.2 「欲しい機能」への対応

#要件対応実現方法
8チャット機能(案件ごとに関係者と対応を進める)Deskのチケットコメント(社内非公開コメント)で、チケット=クレーム案件単位に関係者が議論。@メンション・チームフィードも利用可。履歴はチケットに残り、クレーム対応の資産として蓄積
9Teams連携Desk標準のMicrosoft Teams連携。Teamsチャネルへのチケット通知(新規・割当・更新等)、TeamsタブからのDeskチケット閲覧・コメント・返信・ステータス変更が可能
10多軸ピボット分析(購入者軸・ユーザー軸・商品軸)◎〜○一旦、Desk標準のレポート・ダッシュボード(顧客別・商品別集計等)をご提案。ただし購入者とユーザーが分かれるため、両者をどう分けて管理するか(受付時にどちらと判定するかを含む)の設計が前提(2.2章・8章#3)。より自由なピボット(Desk+CRMのデータ結合、購入者×ユーザー×商品のクロス分析)が必要な場合はZoho Analyticsを拡張採用

3.3 不要要件との整合

MA・リード育成・インサイドセールス・商談パイプラインは本構成では導入対象外です。Zoho CRMは顧客・商品台帳としてのみ用い、営業向け機能の設定は行いません(将来営業側で活用したくなった場合に拡張できる余地は残ります)。

3.4 論点#1(チャット: CRM内 vs Teams)への提案

「対応の正史はDeskのチケットコメント、通知と即時性はTeams連携」の併用をご提案します。

@メンション時の通知経路(調査結果):

通知先可否論拠
メールDeskの通知ルール(Notification Rules)に「チケットでのメンション(Mentioning in a ticket)」イベントが標準で用意されており、メンションされたエージェントへメール通知を送れる(公式ヘルプに明記。当社demo環境の通知設定画面でも、メンション通知の既定チャネルがメール/SMSのみであることを確認済み。SMSは外部パートナーのクレジット購入が必要)
TeamsTeams連携の通知(チャネル通知・個人向けDesk Bot通知)は「チケットの作成・更新」をトリガーとするもので、@メンション単体をトリガーにしたTeams通知は公式ドキュメント上確認できず(要検証)。必須要件となる場合は、Deskのワークフロー+カスタム関数からTeamsのIncoming Webhookへ投稿する追加開発で実装可能

→ 運用設計としては「メンション通知はメール(標準・確実)を基本とし、チーム全体への動きの共有はTeamsチャネル通知(チケット作成・更新)で補完」を推奨します。メンションのTeams直接通知が必要かどうかは、商談確認事項(8章#8)のTeams連携の具体像とあわせて確認します。

4. デモンストレーション(demo環境・実データによる実演)

上記の要件対応を、当社demo環境(Zoho Desk × Zoho CRM 連携設定済み)にミラタップ様の商材イメージへ合わせたデモデータを投入のうえ、実演します。

4.1 デモデータ

4.2 実演フロー

Step実演内容対応要件
1クレーム受付と一元管理: 1クレーム=1チケットで対応履歴・添付・コメントが1画面に集約。メール/電話/Web等どのチャネルで受けても同じチケットになる要件#3・#4・#6
2顧客軸の時系列履歴: 顧客(オーナー山田様)を開くと、クレームも一般問い合わせも時系列で全件見える。分類(Problem/Question)でクレームのみの絞り込みも可能要件#1・#7/課題「同じお客様の過去の問い合わせ」
3商品軸の横断検索: 商品型番(KV-100)で絞り込むと、複数顧客のクレーム3件+問い合わせ2件が横断で並び、ロット不良の兆候に気付ける課題「同じ商品への他のお客様からの問い合わせ」
4購入者/ユーザーの分離管理: 取引先(施工店)と連絡先(オーナー)を別レコードで管理し、CRM側の関連リストからDeskの問い合わせに辿れる。商品別・顧客別のレポートも提示要件#2/欲しい機能#10
5案件単位の社内チャット: チケットの社内非公開コメント(顧客には見えない)で関係者協議が案件に紐付いて残る=チャット履歴の資産化欲しい機能#8
6クレーム対応プロセスの統制: Blueprintによる「受付→調査→対応→完了」の状態遷移・必須項目・担当割当要件#4(プロセス面)
7Teams連携(オプション): チケット更新のTeams通知と、Teamsタブからのチケット閲覧・操作欲しい機能#9
-クロージング: 要件対応表(3章)に立ち返り必須7項目の充足を確認。LINE・FAX・Analyticsは拡張フェーズの位置づけを説明-

4.3 所要時間目安

区分時間
Step 1〜5(コア: 課題解決の実演)15〜20分
Step 6〜7(プロセス統制・Teams)5〜10分
質疑・確認事項のヒアリング15分

5. kintone「CSC」アプリからの移行

項目方針案備考
既存クレームデータkintoneからCSVエクスポート→Desk/CRMへインポート(またはAPI移行)移行対象範囲(全件/直近n年)は要協議
顧客・商品マスタ販売管理システム等の既存マスタからCRMへ初期投入マスタの所在・鮮度は商談で確認
移行時のデータ整備伝票目線のレコードを「顧客・商品に紐付く形」へ変換今回の課題解決の核心。名寄せルールの設計が必要

6. 概算ライセンス(参考)

※2026-08時点のZoho公式サイト(年間契約時)に基づく参考値。正式見積り前に最新価格・プラン仕様の確認が必要。

プロダクトプラン目安参考価格(年間契約時/ユーザー/月)選定観点
Zoho Deskプロフェッショナル または エンタープライズ¥3,260 / ¥5,660LINE等IMチャネル・Blueprint・Teams連携等の利用範囲で決定。CRM連携・Teams連携は有料プランで利用可
Zoho CRMプロフェッショナル(一旦の提案)¥3,260顧客・商品台帳+Desk連携用途。検証ルール・在庫管理系機能等を含むプロフェッショナルで提案し、要件定義で過不足を確認して確定。必要ユーザー数も要確認
Zoho Analytics(分析要件により)?(要確認)標準レポートで足りるかを見極めてから追加判断も可

7. 進め方・マイルストーン(案)

※期間はいずれも概算。クレーム件数・移行データ量・ユーザー数・連携要件(②販売管理→③の受け渡し方法)が未確定のため、Phase 0完了時に確定計画を提示する。

7.1 フェーズ

フェーズ内容期間目安
Phase 0要件定義(データモデル確定・移行範囲・②→③受け渡し方法・チャット/Teams運用ルール)3〜4週
Phase 1Desk/CRM初期構築(Desk基本設定・メールチャネル・クレーム用レイアウト・Blueprint・Desk⇔CRM連携・CRM台帳整備・Teams連携・レポート/ダッシュボード・運用ルール整備)4〜6週
Phase 2データ移行(マスタ投入・kintone CSCデータ移行)・並行稼働・トレーニング3〜4週
Phase 3本稼働・定着支援(問い合わせ対応・設定チューニング)1〜2ヶ月
Phase 4(拡張)LINEチャネル追加・FAX取込(Webhook経由、AI解析によるデータ化含む)・Analytics高度分析必要に応じて

7.2 マイルストーン(契約後 約3ヶ月で本稼働)

マイルストーン
1ヶ月目W1〜W2キックオフ・現行kintone「CSC」/業務フローの詳細ヒアリング・データモデル確定
W3〜W4移行範囲・②→③受け渡し方法・運用ルールの合意(Phase 0完了
2ヶ月目W1〜W3Desk/CRM初期構築・お客様レビュー
W4運用ルール整備・マスタ移行の準備(データクレンジング開始・Phase 1完了
3ヶ月目W1〜W2マスタ・kintoneデータ移行、並行稼働(新規クレームをDeskで受付開始)
W3トレーニング実施・最終調整
W4本稼働(kintone「CSC」新規登録停止)
4ヶ月目〜-定着支援(Phase 3)。安定後、拡張フェーズ(LINE・FAX・Analytics)を協議

7.3 段取り上のポイント

8. 未確定事項・商談確認事項

  1. CSCのユーザー数・クレーム案件の月間件数(プラン・費用の前提)
  2. ユーザー(オーナー)情報の保有状況と個人情報の取り扱い方針
  3. 問い合わせ受付時の購入者/ユーザー判定ルール: 連絡者を「購入者(施工店)」と「ユーザー(オーナー)」のどちらとして判定・登録するか。受付時に確認する項目、判定に迷うケース(施工店経由でオーナーの問い合わせを受ける等)の扱い
  4. 顧客・商品マスタの正データの所在(販売管理システムか)と、CRMへの投入・更新方法
  5. 商品マスタの保持・更新・紐付け方式(商品点数が多い想定): 件数規模、保持範囲(全品番か問い合わせ対象品番のみか)、販売管理システムからの更新同期(手動/定期/API)、チケットへの紐付け方法(商品ルックアップか型番テキスト入力か)
  6. ②販売管理システム→③新システムの受け渡し方法(手入力継続か連携か)
  7. kintone「CSC」アプリの既存データ移行の要否・範囲
  8. メール運用の実態(共有アドレスか個人アドレスか)、FAX・LINEの現在の受付状況
  9. Teams連携に期待する具体像(通知のみで足りるか)
  10. 導入時期・予算・体制

9. 参考情報(調査ソース)